企業が社会課題を解決するためにアスリートの力を求める動きが広がっていますが、アスリート自身のキャリアも持続可能なものでなくてはなりません。
ミドリムシ等を活用し食品や化粧品の販売、バイオ燃料の開発・製造を行うユーグレナは2021年7月、アスリートが持続可能な競技生活を送るためのスポーツ分野における理念として「サステナブルアスリート」を提唱し、応援パートナーを発表しました。
サステナブルアスリートとは、現役の競技生活の中でアスリート自身の健康維持だけではなく、地球の健康への配慮、途上国への健康支援という3つの健康視点で、無理のない持続可能な活動を実践し、また、競技生活から離れた後も健康を維持し、セカンドキャリアを歩んでいくことを目指すアスリートのことです。
健康のイメージが強いアスリートですが、プロアマ問わず、アスリートはフィジカル面において健康の許容を超えるレベルの運動量があり、身体を酷使していることが多いと言われています。
そのため競技生活の中で「怪我によるパフォーマンスの低下」「体調不良による練習や試合からの離脱」「加齢等に伴う体力低下による選手寿命の短縮、限界」等のリスクに直面しているとされています。
これらのリスクが顕在化してしまうと、競技生活の継続が困難となり、離脱や引退を余儀なくされることとなり、「アスリートとしての持続可能性」が失われることになります。
また、多くのアスリートがスポーツの指導や普及には取り組んでいますが、自身の経験や知名度を活かして地球環境や社会問題の解決といった領域で活動できているアスリートはまだまだ限定的であるため、今回の応援パートナーの発表となりました。
ユーグレナのスポーツ用飲料「SPURT」では、商品提供や栄養セミナー等の実施を通じ、さまざまなアスリートやチームの栄養・健康サポートを行っています。
今回のサステナブルアスリートという理念に基づき、健康維持だけではないアスリートの競技生活におけるサステナビリティに関する啓蒙活動を強化することを目指します。
SPURTは、国際的なアンチドーピングプログラムである「インフォームド・スポーツ」の認証を受けています。
また、売上の一部をバグラディッシュの子どもたちへユーグレナクッキーを届ける「ユーグレナGENKIプログラム」の運営に活用しています。
現在の応援パートナーは、
- 寺田 明日香氏:陸上(100mハードル)、ジャパンクリエイトグループ所属
- 芦川うらら氏:体操、静岡新聞SBS/水鳥体操館所属
- 中島 詩織氏:フットサル、立川・府中アスレティックFCレディース所属
- 保岡 龍斗氏:バスケットボール
- 池端 拓海氏:ライフセービング、九十九里LSC所属
- 稲本 潤一氏:サッカー、SC相模原所属
- 奥山 正憲氏:ビーチサッカー、レーヴェ横浜所属
- 小田 凱人氏:車いすテニス、岐阜インターナショナルテニスクラブ所属
- 清水 亜久里氏:ノルディックスキー複合、ユーグレナ所属
- 高橋 侑子氏:トライアスロン、富士通所属
- 高原 直泰氏:サッカー、沖縄SVオーナー兼選手
- 角山 貴之氏:陸上・三段跳び
- 長谷川 円香氏:ゴルフ(ロングドライブ)、JPLA所属
- 服部 和正氏:パラアーチェリー、ユーグレナ所属
- 本玉 真唯氏:テニス、島津製作所所属
- 安間 志織氏:バスケットボール、アイスフォーゲルUSCフライブルグ所属
- 脇田 紗良氏:サーフィン、ホリプロ所属
ユーグレナのように、スポーツだけでのパフォーマンスだけではなく、地球や途上国等のスポーツ以外の取り組み、自身のセカンドキャリアを含めたアスリートの活動を応援する企業は今後も増えていくでしょう。
企業のアスリートやスポーツ団体に期待するものが変わっていくため、アスリートやスポーツ団体も自身の活動の在り方が問われていくはずです。