UEFA、35億人のファンと共にサッカービジネスで社会課題解決を目指す。イノベーションを促進

 スポーツとビジネス、スポーツと社会課題は切り離されて語られることも多いです。今回は、スポーツ、ビジネス、社会課題をリンクさせ、サッカーを通じてビジネスを支援し、社会、環境の課題解決を目指す取り組みを紹介します。

 欧州サッカー連盟(UEFA)は9月19日、2024年のUEFAチャンピオンズリーグ決勝における課題を解決するためのビジネススタートアッププログラム「Champions Innovate」を開催することを発表しました。

 このプログラムは、UEFAチャンピオンズリーグのスポンサーであるペプシコ、マスターカード、ジャスト・イート・テイクアウェイ・ドットコムが設定した課題に対して、解決策を募集するものとなっています。

 優勝者には4.5万ユーロ(約710万円)の資金が提供され、専門家によるビジネスの支援、学びを深めるためのワークショップへの参加等の機会が提供されます。

 ペプシコは、決勝戦で行われるキックオフショーと今後のサッカースタジアムでのイベントにおいて持続可能な発電システムを課題として設定しました。

 2030年までにカーボンニュートラルなキックオフショーの開催を目指すため、2024年のショーでは大幅に二酸化炭素排出量を削減したいと考えています。

 マスターカードは、世界中にいる35億人のこの大会のファンの力を活用して、世界の気候変動対策に大きな変化をもたらすためのフィンテック(※)とデジタル技術を駆使した解決策を求めることを発表しました。

※フィンテック:金融サービスと情報技術を結びつけたさまざまな革新的な活動

 フードデリバリーパートナーであるジャスト・イート・テイクアウェイ・ドットコムは、スタジアムやロンドン市内等のこの大会に関係する場所で、より健康的で持続可能な食事の選択肢をファンに選んでもらうための解決策を募集しています。

 2023年12月に対象のスタートアップ企業が選ばれ、決勝戦の2日前の2024年の5月30日に、開発した解決策の審査イベントが開催される予定です。

 UEFAチャンピオンズリーグは世界に非常に多くのファンが存在しています。サッカーを通じてビジネスを支援し、ファンを動かすことで環境、健康・栄養といった社会課題を解決することを目指しています。

 スポーツと社会課題のテーマと聞くと、ボランティアというイメージも強いですが、ビジネスに結びつけることで持続可能な取り組みにすることが可能です。

Menu

©2023 Neural Sports. All rights reserved